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2007年3月 7日 (水)

血迷ってみる

えーい早く喉が回復せんかい!!
カラオケに行けないのだよ!!!
          (逆ギレ)

アニマックスで再放送中の、
「名探偵コナン」見たとき、
「あ、これ森川さんかもv」と思った登場人物が、
やはり森川さんでちょっと嬉しかったトモコです。

えーっと恥をかなぐり捨てて、
コルダ金やんのお話を静かにアップ。

子供の書いた話を読んでも大丈夫、
という心の広い方のみお入り下さい。

そうきっと微熱が浮いた気持ちにさせるのよ・・・(殴)。

私信
こよみんへ
 血迷ったよ・・・それも金やんだし(笑)
 ゲーム大変そうですが着々と進んでいるようですね。
 デモプレイ楽しみにしてるよーv

*********************



「うわー綺麗!先生早く早く!」

柵から必死に手を振っている相手に、
「おー若いねぇ」と思いつつゆっくりと向かう。

「夕日が海と街に広がって凄く綺麗!
 先生良くこんな素敵な場所知ってましたねー」

「気分転換で車走らせてる時見つけたんだ。
 どうだ良い景色だろー。」

少し自慢げに話す俺に「ぷっ」と笑うと、
「ほんと綺麗ー」とうっとりした顔で眼下に広がる景色を眺めている。

ここにこいつを連れてきたのはほんの出来心だった。

何やらここのとこ悩んでいるようで、
必死にあがいているのが隠していてもわかった。

いつも楽しそうにいたずらな顔して俺の秘密基地に顔を出してきたあいつが、
この頃は作り笑顔でやってきて、
必要な用事が済むとすぐに出て行ってしまう。

周りの奴らもなんやかんやとあいつを気遣い、
そのたびに必死に笑顔で振る舞う姿がやけに痛々しかった。

気が付けばいつも目で追っていて、
何て声をかけようか使わない頭を回転させている自分に気づいた。

『俺は何をしようとしているんだ』

そう、相手は運悪く妖精に捕まった犠牲者で、
俺はコンクールの担当なのだから、
出場者を気遣うのは当然で。

そう思うそばでもう一人の俺が囁く。

『本当に?それだけか?何か打算は入っていないか?』

打算?何の打算だ。

『もうあんな思いはしたくないんじゃないのか?』

あんな思い?何のことだ。

馬鹿馬鹿しい。
何で俺がこんな、
こんな自分の半分くらいの年のガキを・・・。

一人、頭の中の葛藤を必死にもみ消す。

冗談じゃない。
あんな思いはもう沢山だ。
何もかもとっくの昔に捨てたはずなのに。

なのにどうしてこいつをみていると、
もう一度あがきたくなる気持ちにさせるのか。

苦しみを押さえて必死に笑っているこいつを見ていて、
気が付けば日頃仕事を手伝ってくれる礼にと、
誰も連れてきたこと無いこの場所に連れて来ていた。

「・・・先生。
 実はちょーっと落ち込んでたんですよね。
 なんかほんと私色々と場違いだし・・・。
 でも何だか元気出ました。
 うん・・・、もう少しがんばれそう。」

ぼーっとしていた俺をのぞき込むように、
いつもの笑顔、弾む声で話しかけてきた。

「そーかそーかそりゃ良かった。
 いやー生徒の心のケアも教師の仕事の一つってね」

俺のおどけたセリフに、
一瞬目の前の笑顔が消えた・・・気がした。

「そうですよ!私に仕事押しつけてばかりじゃなく、
 もっと先生らしいことしなきゃ!」

目の前の顔は今度は怒ったような顔になった。
さっきのは気のせいだったか。

へーへーと曖昧に返事をしていると、
こちらにくるりと背を向けてまた景色を見ている。
もうだいぶ日も傾いてきた。

「あーここ、きっと夜景も綺麗なんだろうなぁ」

「おー夜景だけじゃなくて星も綺麗だぞー」

「へー、じゃ今度連れてきて下さいね」

「おー」と返事をしそうになって待てよと思った。
おいおい、夜にお前さんを連れてくるのかよ・・・。
絶対深く考えないで言っているのはわかるんだがな・・・。
思わず頭を抱えたくなった。

相手は知ってか知らずか再度「良いですよね!?」と要求してくる。

「そうだな・・・お前さんが優勝したらな」

「えー!!それ無理!無理だから!!
 先生のケチ・・・いいじゃない、
 連れてきてくれたって・・・」

誰がケチだ。
人の葛藤も知らない癖に。

頬を膨らませて必死に抗議する姿に何も言えなくなってしまう。
そう思う自分にまたはたと気が付いて内心慌てる。
落ち着かなくなって胸ポケットからたばこを取り出し、
火をつけようとした。

「禁煙!!身体に悪いんだから!!」

ぱっと目の前のたばこが口から消えた。
目の前にはぷりぷりと怒った小悪魔。

まー俺の身を案じてくれるのはお前さんくらいかねぇ、
何て思いつつも、
一本だけと情けないが拝み倒して、
奪われたたばこをやっと取り返し口にする。

目の前にはぶつぶつと未だ納得いかないような顔。
何だかそんなやりとりも心地よくて癖になっている。

・・・これはもうすでにはまっているのだろうか。

やっと吸わせてもらえたたばこを味わいながら、
思わず天を仰いでため息をつく。

前を見ると今度は心配そうに少し首をかしげている姿に、
お前わかってやっているのかと言いたくなる。

「まぁいつかは・・・な」

「え!何?声小さかった!もう一度!!」

横で騒いでいるのを適当にあしらい、
いつも持ち歩いている携帯灰皿を開いてたばこを消す。
そこには今俺を再度苦難の道に追い込もうとしているヤツが書いた「禁煙」という文字。

何だかどうしょうもなくなって、
思わず目一杯横にある頭をぐしゃぐしゃにしてやったら、
隣で悲鳴と抗議の声が上がった。

「ま、最終セレクション適当に頑張れや」

「いや、先生も最後ぐらい頑張りましょうよ」

そうだな、
今度来るときに俺たちがどうなっているのか、
それは俺の努力次第かもしれない。

いつもの笑顔を横目にしながら、
年甲斐もなくあがいてみるのも悪くない、
そんなことを思いながら、
少し遠回りで車を走らせた。

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